ジョシュアツリー国立公園には、ジョシュアツリーがあちこちに生えていますが、このトレイルでは見かけることがありません。鋭い葉先のユッカには、標高が低すぎるためです。代わりに、背の高いヤシ、チクチクした トゲをもつタマサボテン、銀緑色の葉に黄色いデイジーのような花をつけて群生する低木のブリトルブラッシュなど、低地を好む砂漠植物が多く生えています。
トレイルは、部分的にアメリカ先住民族の古い抜け道に沿いながら、小さなうねを上り下りしつつヤシの木立に向って曲がり、標高約91メートルをさらに上下しながら進みます。トレイルの終点には、高くそびえるカリフォルニアファンパームが生え、流れ出る泉と透明な水たまりの上を覆います。このようなヤシのオアシスには、絶え間ない水の供給が必要となるため地下水が表面に押し上げられる断層線に沿ってオアシスが発生します。この青々とした緑のスポットは、砂漠に住むオオツノヒツジやコヨーテ、鳥などの水飲み場としてとても貴重であり、特にヤシの木のベリーのような実が熟す時期には、頭部にオレンジと黒の羽をつけたコウライウグイスなどの鳥には大切な場所です。