ここは復興のサクセスストーリーです。かつてイワシの缶詰産業が栄えた場所でしたが、第二次世界大戦後、主に乱獲が原因で衰退してしまいました。そして、そこから学んだ教訓が見事に活かされました。今日、この周辺の太平洋は、国立海洋保護区として守られていて、海の生態系が繁茂しています。それと同時に地上のストリートも活気を取り戻し、歴史的なルーツを伝える人気の観光地となっています。
かつての缶詰工場の多くはレストランやギャラリー、ショップに改造されて、世界有数のモントレーベイ水族館もここにあります。地元のワインを賞味できるテイスティングルームも人気を集めています。そして、キャナリーロウには、ピューリッツァー受賞作家のジョン・スタインベックの面影も強く残っています。キャナリーロウ800番地にある何の変哲もない木造の建物は、海洋生物学者のエド・リケッツの作業場、パシフィック・バイオロジカル・ラボラトリーでした。スタインベック作品の登場人物、ドック・リケッツのモデルとなった人物です。
徒歩で、あるいは四輪自転車をレンタルして、賑やかなフィッシャーマンズワーフへ向かいましょう。チャウダーやセビーチェをテイクアウトのカップで購入して、美味しい軽食を楽しめます。あるいは、モントレーベイ・コースタル・レクリエーション・トレイルの遊歩道を南へ向かい、湾に住む野生生物を観察。キャナリーロウの南端にあるサンカルロスビーチで潮だまりを覗き込んでみましょう。野生のラッコを見るなら、カヤックをレンタルすることもできます。腕の運動をしながら、モントレーベイの穏やかで澄みきった海を間近で楽しめます(お子様は大喜びすることでしょう)。