ラバベッズ国定公園は溶けた大地が創り上げた幻想的な地形が特徴。ここには隕石丘、陥没火口や溶岩滴丘が点在する火山性台地に加えて700以上の洞窟があります。この不思議な地形は、溶岩流の外側が冷え始めて筒状になっていったときに形成されました。溶けた溶岩の流れが止まったときに、固まった筒が残されたのです。
この景色は不毛で荒涼としているように見えますが、近づいてよく見てみましょう。みすぼらしい大地とゴツゴツした溶岩流の黒っぽい岩に、セージの茂み、マウンテンマホガニー、セイヨウネズが点在し、ミュールジカ、プロングホーン・アンテロープ、ウサギのほか、白頭ワシなどの鳥の生息地にもなっているのです。双眼鏡を持参して覗いてみましょう。特に早朝や夜に行くのがおすすめです。
溶岩洞を探検するなら、上着のほか、性能の良いヘッドランプか懐中電灯も持参してください。カリフォルニアのこの地方の夏はかなり暑く、日中の最高気温は37℃以上に上がります。しかし、溶岩洞の中は驚くほど涼しく、氷が一年中残っているところもあります。
溶岩洞は自分たちで自由に探検することができます(洞窟探検の経験は不要。お子様は不思議な形の洞窟に入るスリルにワクワクすることでしょう)。長距離を移動するわけではありませんが、かがんだり、体をねじったり、狭い隙間の中を這って進んだりすることもあるので、結構いい運動になります。これらの洞窟には、1872年~73年のモードック戦争時に隠れ家として使われていた痕跡が残っています。モードック戦争はアメリカ先住民に対して行われたカリフォルニアで唯一の戦いで、アメリカの先住民たちは故郷を守るために米国陸軍と戦いました。
ビジターセンター近くのケーブループロード沿いにある20以上の溶岩洞が一般公開されています。公園内の溶岩洞の大半は難所とされているので、初めてトライする方はホプキンス・チョコレートケーブ(428メートル)かブルーグロットケーブ(469メートル)からスタートするのをおすすめします。究極のチャレンジを楽しみたいなら、壮大なカタコームケーブを探索してみましょう。ここは公園内で最も長く複雑な溶岩洞のひとつで、全長は2,104メートルになります。