グリフィスパークは、サンタモニカ山脈の東端にある、広さ約1,800ヘクタールというロサンゼルス最大の市営公園です。公園内には山脈や峡谷もあり、巨大な都市圏の中心に位置する荒々しい丘陵地帯と、さまざまな文化を目にすることができます。
ハイキングをしたければ、この公園で最も高い、標高約495メートルのハリウッド山の頂上に通じるものなど、低木が生い茂る斜面に設けられた、全長80キロメートル以上に及ぶトレイルの中からあったものを選ぶといいでしょう。また、別のトレイルは、オールド・ロサンゼルス動物園に通じています。ここでは、50年以上も放置されたままの動物の囲いが見られます。舗装されていない道路は、マウンテンバイクやトレイルのサイクリングにも利用可能。サンセットランチから出発するガイド付きツアーに同乗すれば、ハリウッドサインの絶景が楽しめるでしょう。
グリフィス・パークには、洗練された文化もあります。オートリー・アメリカ西部博物館では、アメリカ西部の芸術を学べます。野外ギリシア劇場は、有名ミュージシャンお気に入りの演奏会場となっています。子供達は、ロサンゼルス動物園&植物園でコアラやコモドオオトカゲを間近に見ることができます。ロサンゼルスを一望できる高台にある、アールデコ様式のグリフィス天文台は、宇宙へと誘う扉と言っていいでしょう。
この広大な市営公園は、2016年に大ヒットを記録した映画『ラ・ラ・ランド』の舞台となったことで有名になりました。ライアン・ゴズリングとエマ・ストーンが有名なダンスを踊った場面で、背後に見える夜景は、グリフィス・パークの丘から見下ろした光景です(後で詳しく説明します)。しかしグリフィス・パークは、何世代にもわたって受け継がれているものです。1896年、一風変わったところのあった鉱山王グリフィス・J・グリフィスが、ロサンゼルス市に、広さ1,200ヘクタールのランチョ・ロス・フェリスの地を寄贈したのがそもそもの始まりです。このクリスマスプレゼントは、「一般の人たちのための休息とリラクゼーションの場」として使用されることになりました。最初にグリフィスが土地を寄贈してから、公園は少しずつ広くなり、今では年間1000万人以上が訪れるまでになったのです。